たんぱく質のキホン、たんぱく質摂取の決定版などの記事に続いて、今回はプロテインの適切な活用方法についてご紹介。
- 摂取量で気をつけることは?
- いつ摂取するのがいいの?
- プロテインって太るんじゃない?
- BCAAが良いって聞いたけど、どんなもの?
といった疑問について詳しく解説していきます。
プロテインを最近利用し始めた、これから利用しようと思っている人は要チェック!
運動の種類や目的別、重要視したい栄養素
瞬発系か持久系の競技なのか、体重を増やしたいのか減らしたいのかによって重視すべき栄養素やプロテインの種類も異なります。
最近は糖質制限の文字を見かけることも多いですが、糖質が含まれる炭水化物の摂取も、場合によっては必要な栄養素になります。
サプリメントとしてのプロテインの多くは、たんぱく質だけでなく炭水化物も含まれています。
炭水化物は体内でエネルギーを作り出すのに必要な栄養素で、運動後にたんぱく質とともに糖質を摂取することで、たんぱく質の貯留が増します。
これは運動で使われたエネルギーの供給が糖質で行われることと、糖質によるインスリン分泌の刺激によるものと言われています。
たんぱく質摂取の上限量
筋タンパク質の合成を高めるために必要なたんぱく質の量は1回につき最大20~25gと言われており、この量は卵約3個、豚肩ロース200g、サバ約80gに相当します。
アスリートのたんぱく質必要量は体重1kgあたり1.2~1.7g/日と考えられています。
食事だけでも十分に摂取できる量ではありますが、極端に食事量を減らしていたり、食べる物が偏っていたりすると不足する可能性もあります。
そういった場合こそプロテインの出番ですが、必要量以上に摂取しても有効に利用されないだけでなく、余った分はエネルギーとして使われたり、体脂肪として蓄えられてしまう可能性もあるため摂りすぎには注意が必要です。
たんぱく質の効率的な摂取タイミング
筋肉はトレーニングを行うことにより壊れ、これまでよりも強い筋肉に修復しようとします。
このタイミングで適切な栄養補給をすることで効率的な修復が可能になります。
トレーニング後30分以内はゴールデンタイムと言われています。
様々な筋肉細胞が傷つき、その状態を修復する力が最も高まるのがトレーニング直後。からだづくりの上では一番効率の良い摂取タイミングです。
実際のたんぱく質合成を比較した研究においても、運動直後のたんぱく質摂取は、運動後、数時間たってからの摂取よりもたんぱく質合成を大きくすることが明らかになっています。
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また、成長ホルモンも体づくりには大きく関わっており、その分泌は睡眠後1~2時間の深い眠りや高強度の運動後に高まるとされています。
つまりトレーニング後や睡眠前のたんぱく質の補給が効果的ということになります。
でも「なかなかそのタイミングで食事がとれない!」ということが多いですよね。
そんなときこそプロテインを使えば、手軽に狙ったタイミングで摂取することができます。
就寝前に摂取する場合は消化器官への負担も考慮し、少なくとも就寝する30分~1時間前に摂取するのが良いでしょう。
プロテインをとると太ってしまう?
「プロテインを飲むと太る」というイメージをお持ちの方も一部いるかもしれません。
消費カロリーよりも摂取カロリーの方が多ければ、使う量より取り入れる量が多いため体重の増加に繋がります。
ですが実際のところ、プロテインのカロリーはそれほど高くはないため、太る直接的な原因にはなりにくいと言えます。
トレーニングでどのくらいカロリーを消費しているか、またプロテインでどのくらいカロリーを摂取しているかをきちんと把握し、そのバランスを意識すれば、適切なウエイトコントロールも可能です。
どんなものでも、摂りすぎに注意することが大切ですね。
BCAAって具体的にどんな効果があるの?
BCAA(Branched Chain Amino Acid)は分岐する構造を持つ分岐鎖アミノ酸(バリン、ロイシン、イソロイシン)です。
筋肉や血液中にあり、筋肉中のたんぱく質分解を抑えたり、筋肉の合成にも関わり、運動時にはエネルギー源として利用されると考えられています。
BCAAは単体でもサプリメントとして市場に流通していますが、プロテインにも含まれている成分です。
特に多く含まれているのがホエイプロテインで、特徴として低脂肪で腸から素早く吸収される上に吸収率も非常に良いため、体内での利用効率に優れています。
筋肉量を増やしたい筋力トレーニング派の人はもちろんのこと、ランニングやウォーキングなど運動を楽しみたい派の人でも低脂肪で良質なたんぱく質を確保できます。
またたんぱく質を多く含む魚(マグロ赤身・アジ)や肉(鶏むね肉)、卵、乳製品(牛乳・チーズ)、大豆製品(高野豆腐・納豆)などの食品もBCAAを多く含みます。
体を動かす前の食事ではその点も考慮し、食品を組み合わせてみるといいかもしれませんね。
参考文献
国立スポーツ科学センターHP
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