たんぱく質摂取の決定版!プロテインを有効活用しよう

世はトレーニングブーム。
健康や美容のためにジムに通い、プロテインを利用する人も増えてきているようです。
プロテイン(Protein)は英語でたんぱく質を意味する単語ですが、サプリメントの一つを示すことが一般的です。

たんぱく質の基本をおさらい

たんぱく質は私たちの体の骨格や筋肉、血液をはじめ内臓、皮膚、毛髪などあらゆる組織を構成する材料の栄養素として必要不可欠なものです。
どの組織のたんぱく質も分解と合成を繰り返しながら保たれています。

また、体内の代謝を調整する酵素やホルモン、神経伝達物質の成分にもなります。

つまり、筋肉をつけたりする身体づくり以外にも、『美肌』や『アンチエイジング』を気にする方にとってたんぱく質は特に注目すべき栄養素の一つとなります。

※たんぱく質の基本の記事はコチラから

たんぱく質の摂取量は減っている

国民健康・栄養調査(1)によると近年たんぱく質の摂取量が男女ともに年々低下していることがわかっています。

出典 厚生労働省 平成27年 国民健康・栄養調査結果の概要

たんぱく質を多く必要とする成長期の子どもやスポーツ選手などにおいては食事からだけでは十分とりきれない場合もあります。
その際にプロテインを活用することは決して悪いことではありません。
ビタミンやミネラルなどの栄養バランスが十分にとれていれば、トレーニングの強度やタイミングを考慮することでプロテインを有効に活用できます。

食事だけでも充分、でもカロリーや他の栄養素に要注意

たんぱく質の必要量はさまざまな条件に左右されます。
『日本人の食事摂取基準2015年版』では下表の通り、摂取推奨量が定められています。

出典 厚生労働省 日本人の食事摂取基準2015年版

この推奨量を牛もも肉で摂ろうとすると、
1日当たり男性で約270~290g/日、女性で約220~245g/日
卵では1日当たり男性で約490~530g/日(約10~11個/日)、女性で約410~450g/日(約8~9個/日)となります。(ちょっと大変な量ですね)

豚肉・鶏肉、魚介類、大豆・大豆製品、乳製品等に多く含まれており、メインディッシュの材料によく使用されます。

食事でも充分確保できるのですが、脂質も多く摂ってしまう可能性や、食品毎に他の栄養素の含有量は様々です。
食品の種類は豊富に、バランスよくメニューに取り入れるのが理想的と言えます。

繰り返しになりますが、食事でしっかりとれる場合は特にプロテインを取り入れる必要はありません。
あくまでプロテインは食事の補助食品として存在します。

それでも生活環境や体質、ライフステージにより必要量が多い場合など、食事からでは十分摂取ができない場合はプロテインを活用する方法はアリです。

3種類のプロテインとその効能

サプリメントとしてのプロテインは動物性の乳類と植物性の大豆製品を原材料としている製品が多く販売されており、目的に合わせて使い分けることが大切です。

乳類から精製されるプロテインにはホエイプロテインとカゼインプロテインがあり動物性です。
一方、大豆から精製されるソイプロテインは大豆タンパクのことで、植物性になります。

ホエイプロテイン

牛乳からチーズを作り出すときにできる乳清タンパクのことで、低脂肪で腸から素早く吸収される上に吸収率も非常に良いため、筋肉や体を大きくしたい人に向いています。

カゼインプロテイン

ホエイと同じく牛乳から作られますが、ホエイと異なりゆっくり吸収されるため、長時間食事が取れない場合などに起こってしまう筋肉の分解を防ぎ、筋肉の成長を助ける働きをします。

ソイプロテイン

ホエイと同じく素早く吸収される特徴があります。また中性脂肪を下げる働きがあるため、ウエイトを増やさずに必要な筋肉をつけ身体を引き締めたい人に向いています。

一般に売られているプロテインの中には、種類別のもののほか、ホエイ、カゼイン、ソイ等の混合型プロテインを用いた商品などもあります。

それぞれの特徴をきちんと理解して目的に合ったプロテインを選択するようにしましょう。

参考文献

平成27年国民健康・栄養調査
『日本人の食事摂取基準2015年版』
一般社団法人 日本サプリメント協会HP

著者 / 監修者