最も大きなエネルギー源、ほどよく摂りたい脂質の基本を知る。

主にエネルギー源として働く脂質。炭水化物が4kcal/gであるのに対して、脂質は9kcal/gとグラムあたりで倍以上のエネルギーを生み出します。
栄養学の観点で重要な脂質に脂肪酸、中性脂肪、リン脂質、糖脂質、ステロール類があります。

機能

エネルギー源としての働きの他に、細胞膜の構成成分となったり、脂溶性ビタミン(A、D、E、K)の吸収を助ける働きがあります。
そのエネルギー量の大きさから、余った分に関しては炭水化物たんぱく質よりも優先的に脂肪として貯えられます。

消化、吸収、代謝

脂質の消化吸収には他の栄養素とくらべて時間を要します。
1回の食事で20gの脂肪を摂取した場合、十二指腸(小腸)にたどり着くまでに4〜6時間かかると言われています。
脂質が多い食事の腹持ちが良いのはこのためです。
脂肪酸の消化にはビタミンB2ナイアシンパントテン酸が関与しているため、これらの栄養素も合わせて摂取する必要があります。

摂取量

一般的な成人の男女で摂取エネルギーの20〜30%を脂質で摂取することが推奨されています。

出典 厚生労働省 日本人の食事摂取基準2015年版出典 厚生労働省 日本人の食事摂取基準2015年版

過不足のリスク

過剰

脂質の過剰摂取により、エネルギー過剰となることで体脂肪が蓄積される可能性が高まります。
体脂肪の蓄積は肥満やメタボリックシンドロームの原因となり、高血圧や高血糖、脂質代謝異常等と組み合わさって脳卒中、動脈硬化などの発生リスクにつながります。
摂取基準において上限設定はありませんが、総エネルギーに対する割合が目標量として定められています。

不足

エネルギーが不足して疲れやすくなったり、脂溶性ビタミンの吸収を悪化させてビタミン(A、D、E、K)の不足リスクを引き起こす可能性があります。
細胞膜の組成を阻害することで肌荒れや髪質の悪化にもつながります。

脂質が多く含まれる食品10品目

食用油やバター、肉や魚などの動物性食品、豆類、乳製品、穀類等にも含まれています。

出典 文部科学省 日本食品標準成分表2015年版(七訂)出典 文部科学省 日本食品標準成分表2015年版(七訂)