仕事や運動で疲れきった時に救いの手となるのが、コンビニでも手軽に変える「エナジードリンク」です。
同じようなものですが、昔から販売している「栄養ドリンク」とは一体何が違うのでしょうか?
栄養ドリンクは薬扱い
栄養ドリンクは薬事法(薬機法)の医薬品や医薬部外品に分類されます。
すなわち、病気に対して治療や予防の効果が期待されます。
そのため、パッケージには滋養強壮や栄養補給と広告することができます。
対してエナジードリンクは食品衛生法の元、清涼飲料水に分類されます。
薬の扱いではないので、「体に効く!」というような広告は許可されておらず、「飲むと元気に」というニュアンスのキャッチコピーがなされているのが特徴です。
タウリンの有無
栄養ドリンクとエナジードリンクでは何が違うかというと、成分が異なります。
双方共にビタミン、必須アミノ酸等の元気になる栄養素が含まれていますが、決定的な違いはタウリンです。
薬扱いになる栄養ドリンクにはタウリンが配合されています。
タウリンとは人間の体内にも存在しますがかなり微量であるため、主に食事から摂取する事が多いです。
海産物で魚介類や軟体動物に多く含まれており、肝機能修復や視力・ストレス・疲労回復等に効果があるとされています。
海外版では「タウリン」が配合されているエナジードリンクも販売されていますが、日本版では「タウリン」ではなく「アルギニン」「カルニチン」などに変更して販売されています。
カフェイン含有量の規制
また、双方に入っているカフェインにも特徴があります。
医薬品としての栄養ドリンクでは、1本あたりのカフェイン含有量が定められており、医薬品のドリンク剤は200mg、眠気防止で400mg、医薬部外品の栄養ドリンクでは50mg以下と決められています。
その反面、エナジードリンクのカフェイン含有量は規制がなく、栄養ドリンク以上のカフェインを含んでいることも多々あります。
普段から緑茶やコーヒーを飲んでいる人には、カフェインの過剰摂取にもなるのでご注意下さい。
栄養ドリンクは体調不良の人や疲労困憊で、飲むことによって体調改善を期待する「薬」と同様の概念で摂取するのが好ましいでしょう。
その反面、エナジードリンクは、今よりももっとよいパフォーマンスをしたいという、「健康だけどもっともっと」という人を対象としたドリンクです。
きちんとした食生活を送っていても、忙しさで体調を崩してしまうこともあります。
そんな時は、上手に取り入れて、日々のコンディションの調整に活用してみてください。
Effects of taurine supplementation following eccentric exercise in young adults.:
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/24383513