風邪予防に有効なビタミンCは壊れやすい!?効率よく摂取する5つのポイントを紹介

風邪やインフルエンザが流行する時期となりました。
風邪予防に有効なビタミンの1つにビタミンCがありますが、失われやすいという弱点を持っています。
どうせ摂取するのなら無駄なくとりたいもの。今回はビタミンCを効率よく摂取するポイントを紹介します。

ビタミンCのおさらい

ビタミンCは強い抗酸化作用で体を守り、コラーゲンの合成をサポートする

ビタミンCが体に良いというイメージは定着していますが、どんな働きをしているのでしょうか?

ビタミンCは活性酸素を消去する抗酸化作用をもちます。
活性酸素は細胞を傷つける物質です。
ビタミンCは抗酸化ビタミンと呼ばれ、そんな活性酸素を消す強い力を持ち、これが風邪対策に有効とされています。
また、ビタミンCはコラーゲンの生成を助ける働きもしています。
シミやしわを防ぎ、肌をハリのある状態に保ってくれる、美の味方でもあります。

ビタミンCは野菜や果物に豊富

ビタミンCは新鮮な緑黄色野菜や果物に多く含まれます。
1食あたりに含まれるビタミンCが豊富な食品を表に示しました。
表にはありませんが、黄ピーマンもビタミンCが多く含まれています。
なお、肉や豆腐にはビタミンCは含まれません。

ビタミンCが失われるタイミング

冒頭では、ビタミンCが失われやすいという弱点があると述べました。
ビタミンCが失われやすいタイミングについて説明していきます。

水にさらしたとき

ビタミンCは水溶性のビタミンですので、食材の洗浄などによって水に流れ出てしまいます。
それに加え、ビタミンCは水と反応して分解されてしまいます。

ストレスを抱えているとき

ビタミンCはストレスを受けると多く消費されます。
ここでいうストレスとは精神的なもののみならず、睡眠不足や寒さ、運動、風邪、飲酒などといった体に負担をかけるあらゆる事柄を含みます。
特に喫煙によるビタミンCの損失は激しいと考えられており、たばこを吸う人は吸わない人に比べてビタミンCを消耗する量が約35mg多いというデータもあります。
受動喫煙も血液中のビタミンC濃度が低下するという報告があります。

効率的にビタミンCを摂るには?

毎日、毎食摂ろう

ビタミンCの吸収できる量は限られており、吸収されなかった分は体に残ることなく尿などによって排出されてしまいます。
成人のビタミンC推奨量は100mgとされていますが、一食で100mgとるよりも40mg、30mg、30mgといったように分けてとった方が体内の吸収効率は良いといえます。
柿が1つあった場合1度に全部食べきらないで1/3ずつ毎食食べていくといいかもしれません。

そのままの食材を新鮮なうちに

ビタミンCを失わせずに摂るなら生がおすすめです。
ビタミンCが水に流れ出たり分解されたりしてしまうので、さっと洗いましょう。

また、新鮮なうちに食べるのも大切です。
ビタミンCは長期保存でも損失してしまいます。
ほうれんそうは9日間の冷蔵庫保管でビタミンC残存率は40%にまで落ち込むというデータが存在しています。

また、カットした状態で売られている野菜は便利ですが、衛生管理などの関係で家庭で調理するよりも長く水に浸されている場合があるのでビタミンCの流出が大きいと考えられます。

茹でるより蒸す、電子レンジ

同じ加熱でも茹でるより蒸したり電子レンジで加熱したほうがビタミンCの残存率が高いといわれています。
例えば、ほうれん草のビタミンC残存率は茹でた場合約57%であったのに対し、蒸した場合は約84%、電子レンジで加熱した場合は約88%になったとう研究があります。

ビタミンCの残存率は食材によって異なりますが、この考え方は多くの食材に当てはまると考えられています。
あくのある野菜は加熱後さっと水にさらすあくを取り除くことができます。
なお、茹でる場合はそのゆで汁も摂取できれば溶け出たビタミンCを摂ることができます。

サプリで摂るときは

1日1g未満に

毎日毎食新鮮な野菜や果物を摂り続けるのは大変なこと。
サプリでの補完が可能です。
食事から摂取する場合とサプリから摂取する場合とで吸収率や利用率に差はありません。

サプリ摂取で気を付けておきたいのは摂りすぎです。
ビタミンCの耐用上限量は定められていませんが、ビタミンCの過剰摂取は吐き気や下痢、腹痛など、胃や腸へ悪影響を及ぼす場合があります。
また、1日200mg程度の摂取までは90%程度が体内に吸収されますが、それを超えると吸収率は下がり、1g以上の摂取では50%以下にまで下がります。
たくさん摂るとビタミンCの吸収効率はさがり体調不良を引き起こします。
厚生労働省の食事摂取基準では1日1g未満を勧めています。

複数錠を複数回で

前述の通り、ビタミンCを1度に吸収できる量は限られ、残りは体の外に排出されてしまいます。
ビタミンCのサプリを選ぶときは1錠で必要なビタミンCが摂れるタイプよりも、1日に複数回分けて摂るタイプの方が効率的だと考えられます。
だからといって、1錠で必要なビタミンCが摂れるサプリをご自身で割って分割摂取するのは危険です。
パッケージの使用方法を守って使用しましょう。

まとめ

ビタミンCは強い抗酸化力をもち風邪を予防したり、コラーゲンの生成を助けたりしてくれる栄養素です。
新鮮な野菜や果物に含まれ、特に甘柿に豊富です。

いいことづくしのビタミンCですが水やストレスなどで非常に失われやすいという弱点をもっています。
無駄なくビタミンCを摂るためのポイントは、
毎日、毎食食べること。新鮮な生の食材をさっと洗って食べる。加熱は蒸し、または電子レンジを使用することです。

サプリの活用もOK。
摂取のしすぎは吸収効率の悪化や体調不良を引き起こすことがあるので1日1g未満になるようにしましょう。
また、1日に複数錠に分けて摂るほうが吸収効率をアップできます。

参考文献

厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2020年版)」
小島彩子、尾関彩、中西朋子、佐藤陽子、千葉剛、阿部皓一 、梅垣敬三(2017)「食品中ビタミンの調理損耗に関するレビュー(その 2)(ナイアシン,パントテン酸,ビオチン,葉酸,ビタミン C)」会誌ビタミン
中嶋洋子(2017)「改訂新版栄養の教科書」新星出版社
上西一弘(2016)「栄養素の通になる」女子栄養大学出版部
吉田企世子(1968)「野菜の成分変動ー収穫、流通、保存においてー」調理科学

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